米大西洋艦隊の司令部広報部の2003年7月18日付けの、スーパーホーネットの基地に関する環境影響の最終報告書が公表された、という2ページの発表がある。そこでは、新基地にどのような立地条件が必要であり、これまでの基地をそのまま使用するのにどんな障害があったか、を明らかにしている。

(以下、仮訳)

一つは、新しく建設する遠隔地の着陸訓練場について。

「ワシントン郡のこの基地は、海軍が候補地とした基準にもっとも合致するものだ。基準とは、人口密度が低いこと、航路の衝突や高い塔のような障害物がないこと、また、広大な湿地帯、公共的な地域や環境上重要な地域ではないことだ。

大西洋司令官のナッター提督はこう語った。「遠隔地着陸訓練場は、艦隊の準備にとってきわめて重要だ。対テロ戦争や将来の空母攻撃群を用意し配置するのに、我々は、我々の艦隊のもっと多くの部分が、いつでも(出撃)準備ができているようにならなければならない。」「現在あるオセアナ、チェリーポイント、およびフェントレス基地は安全で対応でき、持続的な準備を十分できるものではない。あたらしい遠隔地着陸訓練場は、司令長官の命令で乗組員を訓練しわが軍を動かす訓練をするのに欠かせないものだ。海軍のフェントレスの現遠隔地着陸訓練場周辺の人口増は、実際的な空母着艦訓練をはばんでいる。我々のパイロットは、現在の基地周辺の飛行高度を調整せざるを得ず、夜間訓練での居住地の照明により経験不足となっている。提案の新遠隔地着陸訓練場により、そういう制限なしに空母着艦訓練が実施できるのだ。」

(以下略)

 

これは何を物語っているのだろうか?

海軍のフェントレスの現遠隔地着陸訓練場周辺の人口増とは、どの程度のもので、

厚木のそれとはどのように異なるのか。

海軍のフェントレスの居住地の照明とは、どの程度のもので、

厚木のそれとはどのように異なるのか。

あちらが厚木基地周辺よりもっと明るい、とは信じられない。

にもかかわらず、なぜ「経験不足」をまねくと艦隊司令官がのべている

悪条件での訓練を、厚木では容認しうるのか。

あちらで基地周辺の飛行高度を調整せざるを得ず、とは、なぜ生じたのか、

こちらの、厚木では生じないのか。

これらのことは、どのように論議されているのだろうか。

 

アメリカではこうしたことに軍隊が配慮を払わざるを得ず、いつくもの代替案を検討しているというのに、

なぜ日本では一つの配慮も、代替案もないのか。(「硫黄島」が完全な回答にならないことは、イラク戦争の中、厚木で訓練が激化したことが証明している)

我々は沖縄の海兵隊の重砲射撃訓練の本土移転のような代替案を求めているわけではない。

我々が求めているのは、狭い日本での代替案でなく、米国本土へ帰ってください、という代案であり、世界で例外的な在日米軍基地をせめてグローバルスタンダードにしてください、という要望であって、なんら無理難題ではないはずだ。

 

 

 

 

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