米軍基地前の魚
   骨まがり8割弱


「米軍基地前の魚
   骨まがり8割弱
公害環境対策部調査結果」

 「神奈川県保険医新聞」06年1月15日号に掲載された記事によると、

「神奈川県保険医協会の公害環境対策部では米軍横須賀基地前で1998年から毎年1回、魚の奇形と重金属等の汚染調査を続けている。
 米軍基地の土壌と地下水は重金属,有機塩素系物質によってひどく汚染され、魚や人への影響が心配されている。
 今回(05年10月30日)は引き続き基地前のヴェルニー公園(旧臨海公園)の調査を行うとともに、市民が釣りをする海辺つり公園、鶴見川河口の潮見橋周辺でも調査を実施した。」

今回の調査結果について、
「基地前のハゼの79匹中59匹に外観異常(彎曲)74・7%、79匹中62匹にX線異常(骨まがり)78・5%と、過去最大の高い異常値が出ている。
 その原因として、通常の汚染だけではなく、バース工事(海底へ長さ20m直径1m前後のくい打ち308本が平成16年6月までになされた工事)が挙げられる。)

 また、基地周辺の異常をみるため、市民が釣る海辺つり公園も調査したところ、ハゼ1匹中1匹、メゴチ1匹中1匹に外観異常(彎曲)、X線異常(骨まがり)があり、ギンポウ2匹中1匹にX線異常(骨まがり)があった。
 メゴチの外観異常(彎曲)は基地前のハゼよりもひどく曲がっていて、魚の異常が基地周辺にも及んでいると思われる。
 対照とする鶴見川河口のハゼには外観異常はなく79匹中ゼロ、X線異常(骨まがり)は79匹中4匹の2.9%であった。
 これらの事実は、基地ないし海底土壌の重金属等汚染を如実に示している。

 過去、バース工事による護岸崩落事故(00年5月)によってのX線異常(骨まがり)は60%であったが、今回はそれを大幅に上回る78・5%となっている。
 従って、原子力空母の母港化のため海底2m浚渫することは、魚のひどい奇形を招くと思われる。」

 昨(’05)年12月25日、同保険医協会の公害環境対策部は

 「環境省・横須賀市に対し、今回の調査結果を踏まえ、米軍基地周辺の環境調査と基地の汚染土壌の浄化、海水汚染に対して抜本的な対策、海辺つり公園の魚を市民が食べないよう市として対策をとるように要請した。」(以上、引用)

 なお、この調査について県庁記者クラブで調査結果の記者会見を行い、12月16日付朝日・神奈川新聞、しんぶん赤旗が報道した、とある。

過去最高の外観異常(05年末に)

 米軍横須賀基地前(ヴェルニー公園)とその他横須賀市「海辺つり公園」、横浜市鶴見川の魚類実態調査(1昨年実施)で、基地前ヴェルニー公園で釣ったマハゼに、過去最高の外観(74.7%)・]線(78.5%)の異常が見られた、という。
 「神奈川県保険医新聞」06年4月25日号に掲載された。
 同保険医協会の野本公害環境対策部長が
「計八回の調査結果を基に、05年10月30日に米軍横須賀基地前のヴェルニー公園で釣ったマハゼに、過去最高の骨曲がりの多発が、外観・X線共にあった。
 その原因は、2003年〜04年6月まで基地海域内で行われた308本の杭(直径約1m程、長さは20m)打ちではないか」と報告した。

 同部長の報告にたいし、横須賀市自然・人文博物館館長の林公義氏は、基地前でつれたマハゼ写真等の資料を見て次のようにのべられた、という。

 「バースの岸壁崩落事故直後とバースの杭打ち工事後に、いずれもマハゼの骨曲がり異常の多発現象が見られ、傾向としては汚染された泥の中に生息する餌が、工事等により海底から巻き上がった時に捕食していることにも関係していると考えられる。
 基地前のマハゼは、鶴見川のマハゼに比べて痩せている。それは餌が充分に捕れていないためであろう。
 マハゼは比較的に貪食な魚、集団で生息し、あまり湾内を広く移動しない魚、海底に腹面をつけた底生生活型である。
 餌は主に、泥底中に生息しているゴカイ、貝、カニなど小型の底生小動物を食べているため、土壌汚染の間接的な影響を受けやすい魚である。」

(以上、引用にあたり若干改行などを入れた。

タイトルは「ハゼの骨曲がり多発は
      基地の海底堆積泥土に原因が?
      −−−専門家の意見)




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