在日米軍横田基地の軍民共用化等に関する質問主意書

在日米軍横田基地の軍民共用化等に関する質問主意書
2006(平成十八)年二月二十一日
緒 方 靖 夫   

   在日米軍横田基地の軍民共用化等に関する質問主意書

 東京都の在日米軍横田基地は、長年、航空機騒音により基地周辺に多大な負担と苦痛をもたらしてきた。この問題では、損害賠償を認める判決が下されたものの、被害は今も続いており、根本的な解決はいまだ図られていない。さらに、現在日米両国政府がすすめる在日米軍再編に関し発表された、「日米同盟・未来のための変革と再編」と題する報告書(以下「合意文書」という。)では、軍民共用化が「検討」事項とされたことに対し、周辺自治体や多くの住民の間から、騒音被害の拡大と基地の恒久化への懸念や再編への反対が広がっている。

 そこで、横田基地にかかわる問題について、以下質問する。

(質問)
一 首都に広大な米軍基地が置かれている問題について
1 首都東京に広大な外国軍基地が居座っていることは、沖縄における米軍駐留の現状とともに、異常な米軍基地国家である日本の実態を典型的に示すものである。独立した国でありながら、この状況を許している政府の姿勢が問われる。政府はこの状況を解消する必要を認めないのか。
2 ローレス米国防副次官の昨年九月の議会証言によれば、日米間の協議において、横田基地の第五空軍を維持するよう日本側が希望したと述べている。なぜそのような要求をしたのか。
(答弁書)
一について
 我が国に駐留するアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)軍隊の兵力態勢の再編に関する合衆国との協議の具体的な内容については、これを公にすると合衆国政府との信頼関係が損なわれるおそれがあること等から答弁を差し控えたいが、横田飛行場は、我が国に駐留する合衆国軍隊の総司令部及び第五空軍司令部の所在地であるとともに、輸送部隊である第三七四空輸航空団が配置され、輸送中継の拠点ともなっており、合衆国軍隊の中枢の施設・区域として、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)の目的を達成するため、重要な役割を果たしていると考えていることから、政府としては、合衆国政府に横田飛行場の返還を求める考えはない。

(質問)
二 再編案実施による騒音問題への影響と軍民共用化の検討について
1 再編案の実施にともない、横田基地周辺地域での騒音はどう変化するか。また、昨年、この地域では防音工事対象区域が縮小されたが、再編後、この区域は現状のままでよいと判断しているのか。
(答弁書)
二の1について
 平成十七年十月二十九日に開催された日米安全保障協議委員会で発表された文書(以下「発表文書」という。)において示された我が国に駐留する合衆国軍隊の兵力態勢の再編の一環としての諸施策のうち、航空自衛隊航空総隊司令部及び関連部隊の横田飛行場における合衆国第五空軍司令部との併置の施策の実施については、新たな航空機部隊の常駐はないと見込まれること等から、現時点において、これによって同飛行場周辺における航空機騒音が増大することはほとんどないと考えている。他方、発表文書において示された同飛行場のあり得べき軍民共同使用については、今後その具体的条件及び態様につき検討していくものであることから、これに伴う同飛行場周辺における航空機騒音の変化について申し上げる段階にない。

 また、右に述べた諸施策の実施後、防衛施設庁においては、同飛行場に関して防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律(昭和四十九年法律第百一号)第四条の規定に基づき指定した第一種区域(以下「第一種区域」という。)について、必要に応じ、航空機騒音の状況を把握するための調査を実施した上で、同条の規定に基づき適切に措置していく考えである。

(質問)
2 自治体は国に対し、防音工事対象区域を決める際の基準値を、国の環境基準に合わせるよう見直しを求めてきたが、この要求は受け入れられないままとなっている。対応を改める考えはないか。
(答弁書)
二の2について
 第一種区域の指定基準値については、防衛施設周辺地域において住宅防音工事を行うことにより「航空機騒音に係る環境基準について」(昭和四十八年環境庁告示第百五十四号)に定める環境基準が達成された場合と同等の屋内環境が保持されるようにするとの観点から、防音工事を行っていない住宅が通常保持していると考えられる防音上の有効性等を勘案して、七十五WECPNL(加重等価継続感覚騒音レベル)としているところ、現時点においてこれを改める考えはない。

3 合意文書は、横田基地について軍民共用化が「検討される」としているが、騒音の拡大の可能性は、どのように考慮されるのか。
(答弁書) 二の3について
 発表文書において示された横田飛行場の軍民共同使用の具体的な内容については、今後、同飛行場周辺における航空機騒音にも留意しつつ、合衆国政府との間で検討していく考えである。

(質問)
4 政府は米国側に対し、現時点までに、どのような共用化の在り方を提起し、それに対し米国側はどのように回答しているか、具体的に明らかにされたい。
5 軍民共用化は騒音被害が拡大するうえ、基地の固定化につながるとして地元自治体から反対の意思が表明されてきた。それにもかかわらず、関係自治体の合意を得ないまま、小泉内閣総理大臣が日米首脳会談でブッシュ大統領に要請し、「検討」が行われることは、自治体無視もはなはだしいといわざるをえない。関係自治体の意見を尊重するなら、合意が得られていない時点での検討をやめるべきではないか。
(答弁書)
二の4及び5について
 横田飛行場の軍民共用化については、平成十五年十二月から内閣官房、防衛庁、防衛施設庁、外務省及び国土交通省と東京都との間で実務的な協議を行うことを目的とした連絡会を開催してきている。同連絡会でのこれまでの議論の結果を取りまとめ、日本側の考え方を合衆国側に提示し、これに対する合衆国側からの反応も得られているが、それらの内容を含め、合衆国政府との協議の具体的な内容については、これを公にすると合衆国政府との信頼関係が損なわれるおそれがあること等から答弁を差し控えたい。

 また、日米両政府は、発表文書において、横田飛行場の「あり得べき軍民共同使用のための具体的な条件や態様が、共同使用が横田飛行場の運用上の能力を損なってはならないことに留意しつつ、検討される。」と表明したことを受け、更に具体的な検討を進めているところである。

(質問)
三 損害賠償金の肩代わりの問題について
1 横田基地訴訟及び新横田基地訴訟においては、裁判所が住民への損害賠償を認める判決を下してきた。日米地位協定第十八条五項(e)(i)(以下「本規定」という。)は、米国側の賠償金負担率を七五%と定めているが、本規定に従えば、これらの訴訟において裁判所より示された賠償金総額のうち、米国側が負担すべき金額はいくらになるか。
2 1で示した賠償金額のうち、米国側が現在までに実際に支払った金額はいくらか。
3 1で示した賠償金額のうち、日本政府が立て替えて支払ったまま、返済されていない金額はいくらか。
4 本規定は日本政府が負担すべき負担率を二五%と定めているが、本規定に従えば、これらの訴訟において裁判所より示された賠償金総額のうち、日本側が負担すべき金額はいくらになるか。
わりを認めるのか。
6 米国政府は、賠償金を日本政府に肩代わりさせる態度をとっている。米国側負担率にもとづく賠償金は日本でなく米国政府が支払うべきと考えるが、政府はなぜ肩代
7 賠償金支払いに応じない米国政府の態度についてどのような認識をもっているか。この問題は日米協議において直ちに解決されるべきであると考えるが、政府は米国に対し、賠償金支払いについてどう提起しているのか明確にされたい。
(答弁書)
三の1から4まで、6及び7について
 合衆国軍隊の航空機騒音に係る訴訟に関する損害賠償金等に係る日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)に基づく分担の在り方については、我が国の立場と合衆国の立場が異なっていることから、合衆国政府との間で協議を行ってきたところである。合衆国政府との協議はなお妥結を見ておらず、現時点において合衆国政府から何らかの支払がされたとの事実はない。
 合衆国政府との具体的な協議の内容については、これを公にすると合衆国政府との信頼関係が損なわれるおそれがあること等から答弁を差し控えたい。

(質問)
5 日本政府が現在までに実際に支払った賠償金総額はいくらか。
(答弁書)
三の5について
 お尋ねの「現在までに実際に支払った賠償金総額」とは、いわゆる「横田基地夜間飛行差止等請求事件」の判決に基づき、国が原告らに対して支払った損害賠償金の総額を指すものと解されるところ、その額は、平成十八年一月三十一日現在、9億6235万6243円である。


(質問)
四 横田飛行場と空域について
 合意文書は横田空域の「削減」や「日本の管制官の併置」などを選択肢にあげているが、嘉手納ラプコン(空域)のように、横田空域を全面返還する計画はないのか。ないとすれば、それはなぜか。
(答弁書)
四について
 政府としては、御指摘の横田空域における進入管制業務の合衆国軍隊から日本国政府への移管(以下「横田空域の返還」という。)については、日米地位協定第二十五条1の規定に基づいて設置された日米合同委員会の下に設置されている民間航空分科委員会において、昭和五十八年十二月以降、これまで七回にわたり合衆国側に要請するなど、その実現に向けてこれまでも鋭意努力してきているが、合衆国側からは、合衆国軍隊の運用上の理由から横田空域の返還は困難であるとの回答を得ているところである。政府としては、引き続き、安全保障上の必要性を踏まえつつ、横田空域の返還に向けた努力を続けていく考えである。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/164/syuh/s164028.htm



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