訓練地域にしないで運輸省の管轄に

この広大な横田空域というところを返還していただくということがなければ
こういう事故は絶えない--安武ひろ子議員

参-決算委員会1978(昭和53)年04月14日

○安武洋子君(日本共産党) 昨(1977)年の九月の横浜市の緑区での米軍のファントム墜落事故について

○安武洋子君 それで、同じようにファントムが墜落している原因がまだ究明されていないという中で、(1978年)九月六日に同じ横浜の旭区でP3Cの主翼の一部が住宅街に落下
を取り上げ、「一歩間違うと大惨事になる。米軍の安全対策というのはなっていない」と指摘し、次のように続けた。

 それとともに、米軍の安全対策の問題とともに、私は横田という空域はもう日本の上空ですね。これが米軍が勝手気ままに使っている。こんなところで演習するというところに根本的な問題があるんですよ。だから、私はこの広大な横田空域というところを返還していただくということがなければ、こういう事故は絶えないと思うんです。私ここに資料持ってきましたけれども、横田空域というのはこんなに広いんでしょう。これだけでもけしからぬのに、防衛庁はこの横田空域の北半分ですね。私ここに赤で横線引いてきましたけれども、こういうところを一月の四日から使うことになさいましたでしょう、自衛隊の訓練地域として。こういうことは国民はほとんど知っていないわけですよ。国民がほとんど知らない間に、こんな広大な区域を自衛隊の訓練区域になぜお使いになるのか。空域の範囲と、それから高度と、それから使用条件、これを御説明いただきます。

○政府委員(夏目晴雄君) ただいま御指摘の後半の、横田空域の一部に自衛隊の訓練区域を設定したということにつきましての御質問でございますが、確かにこの上信越地方の中部山岳地帯の上空に訓練区域を設定しております。これは昨年の十二月二一三日付の第二種NOTAM、いわゆる運輸省の航空局が発行いたします航空情報のデータに載っているものでございまして、本年一月四日から適用されております。
 そこでこの訓練区域の使用目的でございますが、これわれわれはH区域ホテルと称しておりますが、主としてここでは入間基地所在のC1であるとかT33等の訓練を実施しているというのが実情でございます。この空域の使用高度は地表面から二万三千フィートまでということでございます。

○安武洋子君 ここのところでは曲技飛行はやりませんか、やりますか。

○政府委員(夏目晴雄君) 一概に曲技飛行というか、ある程度の航空機の姿勢あるいは高度、スピードを変換する、急激に変更するような飛行は実施するものでございます。

○安武洋子君 使用条件というのは一休何なんですか。そしてなぜ曲技飛行なんかやるんですか。

○政府委員(夏目晴雄君) 自衛隊の航空機というのは、しょせん最終的には防空戦闘に従事するものでございまして、そのためには対戦闘機戦闘その他のいわゆる要撃戦闘訓練が必要でございますので、その範囲内で、いま申し上げた航空機の高度を変えたり姿勢を変えたりスピードを変えたりするような訓練をやる必要があるということでございます。

○安武洋子君 これは日本の空なんですよ。その下には日本人が住んでいるんですよ。そういうところで平然とそういうことをおっしゃる。だから事故が絶えないんですよ。こういうことについて一体どうお考えなんですか。やはりここをこういう訓練地域にしないで運輸省の管轄にしてやらないことには、米軍から返還を求めないことには、事故が絶えないじゃありませんか。こういう事故がいままでも続発しているというのはここに原因があるわけなんですよ。私はこういうことはけしからぬと思うんですけれども、長官の御見解いかがですか。

○国務大臣(金丸信君) 事故は絶対出してはいけない、人命の損傷は絶対ないように、なければならぬことは当然であります。そういう面につきましては鋭意最大の努力をして事故のないようなことを考えておるわけでありますが、こういう基地は外してしまえ、返還さして――アメリカがやっておるのは不届きだと、こういうわけでございますが、日米安全保障条約というものがあればアメリカ軍も演練という立場で演習もするでしょうし、またその空域に、日本も、日本の国を守るということであれば当然演練をしなければ精強な部隊はできない、こういうことであろうと私は思います。

○安武洋子君 だから私は日本人の生命を本当に尊重なさった立場でないということを強く申し上げたいんです。こういうファントムの事故についてでも、被害者が本当に確実に救済されるかどうかという危惧を持たざるを得ないわけですよ。
(以上引用、以下省略)




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