一体、どうやって1200万人を避難させるの?
(転載)
Hahei-Check Official Homepageより


 国民ホゴ条例を問う連絡会で、2月16日に提出した質問状の回答を2月22日にいただきました。都側からは東京都総務局総合防災部副参事国民保護担当が出席し、以下の回答についてその場で何点かやりとりをしました。質問書とあわせてご覧下さい。
質問書はhttp://www.hahei-check.net/docs/modules/news/article.php?storyid=64
にあります。
(以下、転載大歓迎)

******以下、質問と回答*******
東京都知事 石原慎太郎様
  東京都国民保護協議会条例に関する質問並びに申し入れ状 

 私たちは、東京都において国民保護協議会条例案(以下、「協議会条例案」)及び国民保護対策本部条例案(以下、「対策本部条例案」)が二月二三日から開催される都議会に提出されると聞き及び、貴職らに、どのような認識と考えに基づきこのような条例案を提案するのか、確認したいと思います。そこで、以下のとおり質問並びに申し入れを行います。誠実かつ明確な回答が、私たち有権者に対してなされることを期待しております。

・「協議会条例案」及び「対策本部条例案」の提案そのものに係わる質問項目
1)「協議会条例案」及び「対策本部条例案」は、「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」(以下、「国民保護法」)の成立・施行を受けて、提出されるものと考えられます。また、私たちは、「国民保護法」は、海外でのアメリカ軍と自衛隊の共同行動をも想定した「武力攻撃事態等における我が国の平和と安全の確保に関する法律」(以下、「武力攻撃事態法」)等の有事法制と一体となった法律であると考えます。
 したがって、私たち都民が、安心して暮らすためには、「国民保護法」を受けて「協議会条例案」及び「対策本部条例案」を制定することではなく、都知事として、自衛隊の海外でのアメリカ軍との共同行動をやめるよう政府に要請し、少なくとも、アメリカ軍の広域指令部である第5航空師団の司令部のグアムから横田基地への移転に反対すること、東京都が管理する港湾・道路等を、海外で共同行動する自衛隊とアメリカ軍のためには使用させないということ等によって、都民の「平和のうちに生存する権利」を実現することが、先決であると私たちは考えます。
 そこで、知事に質問します。

【質問1】都民の「平和のうちに生存する権利」(日本国憲法前文)について、知事のお考えを教えてください。

国民保護法制担当として、回答します。
 今回、議会に提案している条例は、「国民保護対策協議会」及び「国民保護対策本部」に関する「組織や運営などの必要な事項」を定めるものです。
 また、都の国民保護計画は、3月に国が示す基本指針に基づき、今後、平成17年度中に作成していくことになります。
 従って、現時点では、お答えできる内容は限られることをご了承ください。

【質問2】また「協議会条例案」及び「対策本部条例案」によって、都民の「平和のうちに生存する権利」が、どのように保障されるとお考えか、教えてください。

質問2への回答
 武力攻撃事態等においても、憲法の保障する基本的人権が尊重されなければならないことは当然であり、法第5条で明確に示されています。【質問】
2)二〇〇四年一二月に政府は、「国民保護に関する基本指針の要旨」を発表しました。これは、いうまでもなく「国民保護法」第三二条に基づき、政府が作成すべき「国民保護に関する基本指針」の未完成段階の「要旨」です。この「要旨」の中で、政府は、想定される「武力攻撃事態等」として、a着上陸侵攻、b ゲリラや特殊部隊による攻撃、c 弾道ミサイル攻撃、d 航空攻撃の四類型をあげました。
 第2次世界大戦後約六〇年間、日本の領土・領海・領空において上記のような「攻撃」がなされたことはありません。ですから、私たちは、自衛隊が海外でアメリカ軍と共同行動しない限り、上記のような「攻撃」に日本がさらされる危険は、極めて少ないものと考えます。
 そこで、知事にうかがいます。

【質問3】知事は、今回、「協議会条例案」及び「対策本部条例案」を提案しよとしていますが、上記のような「攻撃」の具体的可能性があるとお考えか、四類型それぞれについて教えてください。

【質問4】また可能性があるというお考えである場合には、その理由もお聞かせください。
 
4)仮に、知事が、2)で述べた四類型のいずれかの「攻撃」の具体的可能性がないとお考えの場合は、
【質問7】ではなぜ、今回、「協議会条例案」および「対策本部条例案」を都議会に提案しようとしているのか教えてください。

質問3、4、7への回答
 国は、「大規模な着上陸侵攻等の本格的な侵略事態は、生起の可能性が低下している」とする一方、「大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散の進展、国際テロ組織等の活動を含む新たな脅威や平和と安全に影響を与える多様な事態への対応が課題」との認識を示しています。その上で、国民保護に関する基本指針(要旨)で、武力攻撃事態及び緊急対処事態として計8類型を示し、各都道府県は類型に応じた対処を計画で記述することとしています。
 類型ごとに発生の可能性は異なると思いますが、万が一の事態に備える計画であることを考慮すると、いずれかの類型を完全に排除して計画を作成するということはふさわしくないと考えています。

【質問5】では、国民保護法第一一条から一六条までが定める「都道府県の実施する国民の保護のための措置」を、国あるいは他の地方自治体と連携して東京都が行ったとして、一二〇〇万の都民の「平和のうちに生存する権利」を守ることが可能とお考えか、教えてください。

質問5への回答
 状況によっては、一県全域に及ぶ避難が必要となる場合もあるとされています。そういった事態も含めて、とり得る最善の措置を検討しなければならないと考えています。

【質問6】また関連して「都道府県の実施する国民の保護のための措置」の一つである「武力攻撃災害の防除及び軽減」(「国民保護法」第一一条第一項三)とは何を意味するとお考えか、教えてください。なお「武力攻撃災害」については「国民保護法」第二条四項が「武力攻撃により直接又は間接に生ずる人の死亡又は負傷、火事、爆発、放射性物質の放出その他人的又は物的災害をいう」と定義しています。

質問6への回答
 「武力攻撃災害の防除及び軽減」は、具体的には法の第4章「武力攻撃災害への対処に関する措置」が該当します。

【質問】
5)都道府県に係わることに限定しますが、「国民保護法」は、a第三条において地方公共団体の一般的責務を定め、b 「都道府県の実施する国民の保護のための措置」(第一一条から第一六条)を詳細に規定し、c 「武力攻撃事態法」第一〇条から第一四条に基づき設置される国の「対策本部」の「国民の保護のための措置の総合的推進」(第二四条)の下、内閣総理大臣が、「閣議の決定」を経て「都道府県対策本部を設置すべき都道府県」を一方的に指定することができ(第二五条)、さらに都道府県対策本部の構成メンバーまで規定し(第二八条)、d 国が定める「国民の保護に関する基本指針」(第三二条)に基づき、総務大臣を経由して内閣総理大臣と事前に協議を行ったうえで(第三四条五項)、都道府県知事は、「国民の保護に関する計画を作成しなければならない」(第三四条一項)とし、e 都道府県に、「都道府県国民保護協議会」を置くことを義務づけ(第三七条)、さらに「都道府県国民保護協議会」の「組織」(第三八条)について詳細に規定し、その上で「都道府県国民保護協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、都道府県の条例でさだめる」(第三八条八項)とするなど、全般的に、日本国憲法九二条が地方自治の基礎とする「地方自治の本旨」(「団体自治」および「住民自治」)を蔑ろにする内容の法律であると私たちは考えます。
 そこで、知事に質問します。【質問8】「国民保護法」の上記の規定に係わる事務は、「法定受託事務」(地方自治法第二条)と考えられますが、私たちのこの認識で間違いないでしょうか。

質問8への回答
 法186条で定めるとおりです。

【質問9】また日本国憲法九二条所定の「地方自治の本旨」に照らして、また「機関委任事務」を廃止し「法定受託事務」とし、「自治事務」を拡大して地方自治体の権限を強化した新地方自治法の趣旨に照らして、「国民保護法」の上記のような詳細な地方自治体に係わる規定を知事としてどのようにお考えか、教えてください。

質問9への回答
 国と地方公共団体は、共通の目的である国民福祉の増進に向かって相互に協力する関係であり、地方自治の原則が武力攻撃事態等においても尊重されるのは当然のことです。
 一方、武力攻撃事態等は、国家の緊急事態の中でも最も重大なものであり、これに国全体で的確に対処するため、地方公共団体に対して一定の国の関与が必要とされるのもまた当然と考えます。

【質問11】また人口の過密、超高層ビルの存在、JR新幹線・JR在来線・私鉄・東京メトロ等の鉄道網の存在、多くのバス・タクシーなどの交通機関の存在、首都高速をはじめとする高速道路網の存在、並びに通勤ラッシュに見られるような近隣諸県からの200万人の昼間の人口の流入等、東京都では、ひとたび「武力攻撃災害」が発生した場合には、大惨事になることが容易に想定されます。その点について知事がどうお考えか、教えてください。

質問11への回答
 ご指摘の点は、まさに東京の特性として、計画を作成する上で十分に踏まえなければいけないと思います。

【質問】
・「協議会条例案」および「対策本部条例案」案の中身にかかわる質問項目
6)「武力攻撃事態法」は、主に自衛隊に対処(侵害の排除=戦闘行動)を掲げ、「国民保護法」は、「国民の安全」を掲げていますが、戦闘行動と「国民の安全」の確保は矛盾するものであると私たちは考えます。知事に質問します。

【質問13】自衛隊や米軍の「進軍」に対して、住民はその邪魔にならないように「避難」等をするようにするのが、東京都がつくる「国民の保護に関する計画」の内容にならざるを得ないのではないでしょうか。
【質問14】この点に関しては、二〇〇五年一月二七日までに、沖縄県は、アメリカ軍の軍事行動と住民避難の関係を示すよう求める意見を国に提出していますが(沖縄タイムス二〇〇五年1月17日付)、アメリカ軍横田基地を抱える東京都として、同様の意見を国に提出する考えはあるのでしょうか。

質問13、14への回答
 侵害排除活動と並行して国民保護のための措置を行わなければならない点は、自然災害における対処と大きく異なるところです。
 このため、例えば、自衛隊等による侵害排除活動と国民保護による住民の避難経路確保とを調整するため、特定公共施設利用法第12条に基づき、対策本部長(国)が「道路の使用指針」の中で、避難のために使用すべき道路を定めること、が予定されています。
 このようなしくみ等を前提として、都の計画づくりを進めていきます。 「協議会条例案」に基づく東京都国民保護協議会の設置及び「対策本部条例案」に基づく東京都対策本部の設置によって、都政に、「軍事優先」の論理が持ち込まれることを私たちは危惧しています。そこで知事に質問します。

【質問15】「国民保護法」第二八条七項は、知事の求めがあった場合に、防衛庁長官が、防衛庁の職員を、都道府県対策本部に出席させることができる旨を規定していますが、「対策本部条例案」でも、このような防衛庁職員の東京都対策本部への出席を想定しているのでしょうか。

質問15への回答
 条例案では、本部長は、本部長の求めに応じて対策本部の会議に出席した職員に対して、意見を求めることができることとしています。

【質問16】また「対策本部条例案」で、防衛庁職員の出席を想定している場合には、当該防衛庁職員に知事が期待する役割は何ですか。具体的に教えてください。

質問16への回答
 防衛庁の職員、国や地方公共団体の職員・その他の者(公共機関等)等に対策本部への出席を求めるのは、情報交換や連絡調整を円滑に行い、相互の連携を確保することで、国民の保護のための措置を総合的に推進するためです。

【質問17】また「国民保護法」第三八条四項二は、「防衛庁長官が指定する陸上自衛隊に所属する者、海上自衛隊に所属する者及び航空自衛隊に所属する者」を、知事が、都道府県の国民保護協議会の委員に任命することを可能とする規定ですが、「協議会条例案」では、東京都国民保護協議会の委員として、「国民保護法」第三八条四項二が定める自衛隊に所属する者を委員として想定しているのでしょうか。
【質問18】自衛隊に所属する者を東京都国民保護協議会の委員として想定している場合には、自衛隊に所属する者に知事が期待する役割は何ですか。具体的に教えてください。

質問17、18への回答
 条例では、具体的な委員の指定はしません。条例制定後、知事が任命します。

8)鳥取県のホームページによれば、鳥取県は、「国民保護法」の制定に先立ち、「国民保護フォーラム」を開催し、自衛官による、自治体職員(鳥取県職員及び鳥取県下の市町村の職員)の研修もすでに行っています。知事に質問です。

【質問19】「協議会条例案」及び「対策本部条例案」が制定され、東京都の「国民の保護に関する計画」を作成する段階ないし作成後、鳥取県の「国民保護フォーラム」のような自衛官による、東京都職員及び東京都下の市町村職員・特別区職員の研修等を行うことを想定していますか。
【質問20】「国民の保護に関する計画」の作成ないし自衛官による研修において、東京都職員及び東京都下の市町村職員・特別区職員の思想良心の自由(日本国憲法第一九条)及び信教の自由(日本国憲法第二〇条)は、どのように保障されるのでしょうか。たとえば「国民保護法」、都の「協議会条例案」・「対策本部条例案」あるいはそれに基づく施策が、日本国憲法前文および第九条の平和原則に違反していると考える職員の思想良心の自由、あるいはこのような軍事にかかわることを行わないという信仰を持つ職員の信教の自由は具体的に、どのように保障されるのでしょうか。なお、「国民保護法」第五条は、基本的人権の尊重を規定しています。

質問19、20への回答
 研修は、計画作成の中で検討する事項です。

9)【質問21】知事は、「国民保護法」に基づき、どのような機関を「指定地方公共機関」に指定する予定なのか、具体的に教えてください。

9)【質問21】知事は、「国民保護法」に基づき、どのような機関を「指定地方公共機関」に指定する予定なのか、具体的に教えてください。

質問21への回答
 関係機関と調整している段階です。

【質問22】また「国民保護法」第一一条三項の「公共的団体」とは、東京都の場合、どのような団体を想定しているのか、具体的に教えてください。

質問22への回答
 国は、本条の公共団体とは「各種の公共的な活動を目的として設立された団体であり、具体的には、青年団等の文化事業団体、社会福祉協議会等の社会事業団体、農業協同組合等の経済団体等が該当する」としています。

【質問23】東京都の「国民の保護のための計画」又は指定地方公共機関の「国民の保護に関する業務計画」の定めるところにより、「国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施するため必要な組織を整備」しなければならないと「国民保護法」第四一条に定めがありますが、この条文にいう「必要な組織」とは何を意味するのでしょうか。誰が構成員になるのでしょうか。教えてください。

10)「国民保護法」第四一条から第四三条に関連して、

【質問23】東京都の「国民の保護のための計画」又は指定地方公共機関の「国民の保護に関する業務計画」の定めるところにより、「国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施するため必要な組織を整備」しなければならないと「国民保護法」第四一条に定めがありますが、この条文にいう「必要な組織」とは何を意味するのでしょうか。誰が構成員になるのでしょうか。教えてください。
また「国民保護法」第四二条は、東京都の「国民の保護のための計画」又は指定地方公共機関の「国民の保護に関する業務計画」の定めるところにより、「国民の保護のための措置についての訓練」を地方自治体や指定地方公共機関も行うよう「努めなければならない」と規定していますが、このような訓練は、平時から、たとえば自衛隊の訓練への参加等により、軍事的色彩の強い地域社会を作りだす危険があると私たちは考えます。そこで知事に質問します。

質問23への回答
 指定地方公共機関は、「その実情に応じて国民の保護のための措置の実施に最も適した組織を自ら検討し、整備する」ものとされています。

【質問24】「国民保護法」第四二条が規定する「訓練」は、どうして必要だとお考えですか、教えてください。

質問24への回答
 万が一の場合、避難・救援を迅速・的確に行うために不可欠です。

【質問25】また、この「訓練」に自衛隊がどのように関与することを東京都は想定しているのか、教えてください。
【質問26】また「国民保護法」第四二条三項は、「地方公共団体の長は、住民の避難に関する訓練を行うときは、当該地方公共団体に対し、当該訓練への参加について協力を要請することができる」と定めていますが、この住民への参加要請について、どのような都民に、どのような方法で参加を要請することを予定しているか、具体的に教えてください。

質問25、26への回答
 計画作成の中で検討する事項です。

11)【質問27】「協議会条例案」及び「対策本部条例案」は、ともに「国民保護」という文言を用いていますが、両条例案において、特別永住資格のある外国人も含め外国人登録をしている住民、一時滞在の外国人、及びビザの期限が切れたが帰国することができないオーバーステイの外国人等の不法滞在外国人は、この両条例の言う「国民」に入るのかどうか、教えてください。

質問27への回答
 「日本に居住し、又は滞在している外国人の生命・身体・財産についても武力攻撃災害から保護すべき対象となる」とされています。

以上、11項目にわたって27の質問をします。私たちは、有権者として、両条例案の提案と都議会における審議について、議論や批判をする権利があることに照らして、誠実かつ明確にご回答くださるようお願いいたします。

申し入れ
私たちは、以上の質問への知事の誠実な回答などによる都民への十分な情報提供と都議会における慎重な審議がなされるよう申し入れます。
東京都国民ホゴ条例を問う連絡会
                          
                          
二〇〇五年二月一六日


******以上、回答書を転載******
*質問10、12については「平和政策は担当課が異なる」との理由から回答していただけませんでした。

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