吉田首相の<北太平洋地域における平和及び安全強化のための提案>

<北太平洋地域における平和及び安全強化のための提案>


NHK編再現ドキュメント日本の戦後(下)に、
吉田総理が講和問題に関連して民間人8名を招いた席上、
「朝鮮の非武装化というのはどうですかね。」と言及している。(同283派ページ以下)
1950年10月5日、外相官邸に政財界、学界の8名を招いて、日本の安全保障についての意見を聞いた。
話が米軍の駐留などに触れたとき、吉田が
「朝鮮の非武装化というのはどうですかね。」(googleでのヒットはない)
とのべ、続けて
「ソ連と中国の一部もです。つまり日本の周囲に一定区間、非武装地帯を作るのです」と提案した。
思いがけない提案にかたずを飲んでいる一同に、吉田は
「どうしました、皆さん。これは冗談ではありませんよ」と続けた。

10月24日、吉田は軍事専門家数名を招き、この非武装地帯案を打診した。沈黙後、遠慮深げに「どうですか」とか、「極めて困難」などの反応があった。

吉田は事務当局に、非武装地帯案を作らせた。(吉田 "事務当局" "非武装地帯案“でもヒットせず。"吉田茂" "非武装地帯案"も同様だった。As at July 6, 2008)

12月28日、事務当局は吉田総理に次のように報告した。

 <北太平洋地域における平和及び安全強化のための提案>

まず、朝鮮は日本とともに非武装であること。そして、隣接する地域を米中英ソが協定し非武装地帯を設定する。

さらに米中英ソの四国は、東経110度以東、北緯二〇度以北、東経一七〇度以西の太平洋島嶼において、陸海空の軍事施設、兵力を現状で凍結する。
この地域において陸軍は防衛的なもののみとし、海軍は航空母艦、潜水艦を、空軍は攻撃用機をそれぞれ常置しないよう協定する。
その協定を四国が守るか否か、その監督を国際連合に委託する。

(付図があり、日本列島、千島、樺太、朝鮮と沿海州を軍備制限地帯として黒塗りにしている。287ページ)

もちろん、この非武装地帯案は日の目を見なかったわけだが、日本の総理大臣がこうした非武装地帯案を構想し、事務当局に作成させたこと事態は、その意図は別として高く評価すべきことではないだろうか。




町田平和委員会トップページへもどる



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送