パイロットの脱出状況について

昭和三十九年四月九日国会衆議院で、自由民主党の安藤覺君、日本社会党の山花秀雄君及び民主社会党の本島百合子君による町田の米軍機墜落事故に関する緊急質問が提出され、質疑が行われた。

事故発生の4日後の質疑で、墜落現場が町はずれ近いことではあり(安藤覺議員)という記述も見られる。

パイロットの脱出状況について、
福田篤泰大臣(防衛庁長官)が
パイロットの脱出状況の問題でありますが、昨日までにとりまとめました状況は、ちょうど町田市の上空で遭遇することに相なっておりました僚機が、きりもみ状態で落下するのを目撃いたしまして、厚木基地に無電連絡いたしました時間が十六時三十二分でございます。たまたま、上空でスカイ・ダイビングの訓練をいたしておりました米軍ヘリコプターに、基地から救出の指令が出まして、事故発生現場から北方の麦畑にこのヘリコプターが着陸いたしまして、パイロットを収容したのが十六時三十八分でございます。なお、その後いろいろな問題につきましても、詳細に調査中でございます。
と答弁している。

厚木基地に無電連絡した時間が十六時三十二分
パイロットを収容したのが十六時三十八分
だというが、
「たまたま、上空でスカイ・ダイビングの訓練をいたしておりました米軍ヘリコプター」によるものだった。

四月七日午後二時から、府中市の米第五空軍司令部で、日米合同委員会の事故分科委員会を開催している。
民主社会党の本島百合子君が合同委員会の議事録公開を求めている。

山花秀雄君(事故の翌日、社会党の現地調査団として参りました)
今度の事故で米軍の操縦者がいち早く落下傘で脱出しておりますが、私は、事故の翌日、社会党の現地調査団として参りましたとき、多くの人々が、搭乗員がもう少し人命尊重の精神を出してくれれば、すぐ近くにある広い畑の中に落とせなかったであろうかと、口々に訴えられていたのであります。町田市街を包む相模原は、文字どおり広い畑と林であります。

日本自衛隊の最近の事故を防衛庁の資料によって申し上げましょう。三十一年から三十八年まで、件数は百九十六件であります。破壊された飛行機は二百十三機であります。死亡した搭乗員は百六十七名であります。だが、民間人に与えた損害は、死者が四人、けが人が十人であります。

墜落機のエンジン

 昭和三十九年四月九日国会衆議院で、自由民主党の安藤覺君、日本社会党の山花秀雄君及び民主社会党の本島百合子君による町田の米軍機墜落事故に関する緊急質問が提出され、質疑が行われた。
墜落機のエンジンなどについて、次のような質疑があった。

今度の事故発生後、現場においては、直ちに米国軍隊の出動によって人々は現場に近寄ることができず、裏故原因の調査のただ一つの手がかりであるエンジンについて、持ち去ったのではないかといううわさすら、人々の間にささやかれておるのであります。一説には、土中深く突入し、この上現場を掘り下げてもさがすことは不可能だとして、そのまま埋めてしまったといわれておるのであります。国民の多くは、この処置について非常に疑惑と不安の念を感じております。この際、事故原因の徹底的調査のため、アメリカ軍事局に、再度、エンジンを掘り出して原因究明の処置を要求されることが当然であると存じますが、所管大臣のお答えを願いたい

立川や横田の基地をはじめ、その他各地に存在する大都市周辺の軍事基地は一切撤去して、今回の不祥事を解決することが根本的解決

○国務大臣(福田篤泰君)  ただいまエンジンのお話が出ました。まことにごもっともなポイントでございますので、実は本日アメリカ側に対しまして、埋没したままで今後の調査に差しつかえないかどうか、いまだめ押しをしておる最中でございます。現地の話を聞きますと、四メートル近くの穴が掘られておりますが、私も現場を見ておりますが、なお十メートル以上の深さにエンジンが埋没したらしいようでございまして、掘り出しの作業中、浸水がはなはだしく、なお近所の家屋の倒壊のおそれがありまして、現地からも強い希望があって、一応これはあきらめて埋めようというのが一昨日の話し合いでございますが、この点について現地側の意向も考えながら、米軍側に照会中でございます。

本島百合子君
翌日、民社党調査団の一員として現地をお見舞いし、視察してまいりました

上空でスカイ・ダイビングの訓練をいたしておりました米軍ヘリコプター

の上空とは、厚木基地上空です。

しかし、いくら上空におり直ちに救援?にかけつけたとはいえ、
報告を受けてからわずか6分で収容した、というのは
あまりにも素早い反応です。

地下十数メートルの深さに、まだエンジンが残されているほどの、ものすごい衝撃。
きりもみを起こすような事態につながる機体の異常が、町田上空で発生したのではなく、50分到着遅れを報告した丹澤上空で確認されていたとすれば、

基地の進入ラインにある町田の繁華街への機体落下とその影響より、偵察の任務を主とするパイロットの人命と、得た情報確保のほうを優先させたのではないか、という
疑問が生ずる可能性すら出てきます。

あまりにも素早い反応は、4名の命と30名もの重軽傷者、財産の損失を回避するための努力に、
まったく向けられなかったのか、という疑問でもあります。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/046/0096/04604090096021c.html



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